
中大規模建築の木造化・木質化を目指すプロフェッショナルにとって、バイブルとも言える「中大規模木造建築ポータルサイト」。2026年4月、法改正や脱炭素への動きが加速する中で更新された、最重要トピックをピックアップして解説します。
目次
1. 2026年4月:省エネ基準引き上げと「4号特例」縮小への対応
今月より、非住宅建築物の省エネ基準が引き上げられました。これに伴い、設計実務に直結する以下の情報が強化されています。
- 構造計画オンデマンド講座の延長: 木造壁量規定等の改正内容を解説する講座が、2026年9月まで配信延長されました。法改正後の確認申請において「法令とどう向き合うか」は、今まさに現場が直面している課題です。
- 建築物脱炭素化ポータル「東京でかぽ」との連携: 東京都が運営するサイトとの相互リンクが開始。ライフサイクルカーボン(LCA)の算定・評価が、いよいよ実務のスタンダードになりつつあります。
2. 注目データベース:AQ Group「純木造5階建て」等の実例登録
最新の建築事例データベースには、我々のアライアンスにとっても刺激となる事例が続々と追加されています。
- AQ FOREST シリーズ(赤羽西・大宮桜木町): 都市部での木造活用事例として、接合部ディテールやコスト管理の参考になります。
- AQ Group 純木造5階建て「キノビル」: 5階建てという高層化における耐火・構造技術の更新情報が公開されました。日本橋プロジェクトのような超高層のみならず、より身近な5階建てクラスの知見が蓄積されています。
3. 2026年度(令和8年度)の補助金・支援事業
地域アライアンスを動かすための「ガソリン」となる補助金情報も解禁されています。
- 【愛媛県】CLT建築物支援事業: 地域材(CLT)の活用に対する具体的な公募が始まっています。
- 令和7年度補正・CLT建築実証事業: コスト縮減技術の成果報告と共に、次年度に向けた募集が更新されました。「全部自社でやらない」というアライアンス型の提案が、採択の鍵を握っています。
4. もくlog・コラム:近代建築の「再設計」という視点
今月のリレーコラムでは、「近代庁舎建築を木造で再設計する」が取り上げられています。 これは、古くなったRC造の公共建築を壊すのではなく、ハイブリッド技術を用いて「木質化リノベーション」する、私たちが提唱してきたスキームとも合致する方向性です。
💡 ハイブリッド建築実務者への示唆
ポータルサイトの最新情報から見えるのは、「木造化は、もはや単独の技術ではなく、脱炭素・デジタル・地域循環を統合したプラットフォームへと進化している」という事実です。
- 情報の同期: サイト内の「高層木造ビル事例集(2026年2月版)」をダウンロードし、チーム内で最新の「逃げ」の設計や耐火被覆のトレンドを共有しましょう。
- ネットワーキング: 5月に予定されている「住宅医スクール2026」など、維持管理まで見据えたセミナーへの参加が、アライアンスの信頼性を高めます。
phity.net では、これらの公的情報をベースに、より現場に即した「ハイブリッド構造への置換提案」をサポートしています。
編集後記
ポータルサイトで公開された「第29回木材活用コンクール」の受賞作品を見ると、デザインと構造がより高度に融合していることがわかります。我々の「5軸加工×ハイブリッド」も、次回の応募を視野に入れてプロジェクトを加速させていきましょう。
