日本の5G戦略と映像産業へのインパクト総務省 片桐 広逸







2020年に本格サービスが開始される第五世代携帯通信サービス(5G)の推進に関する政策の現状

 

映像伝送 EXPO 基調講演 拡大する映像配信ビジネスを支える最新技術動向

通信放送week2019 商談用展示会

7月19日(金) 10:00 ~ 11:30@青海展示場

日本の5G戦略と映像産業へのインパクト

2020年に本格サービスが開始される第五世代携帯通信サービス(5G)の推進に関する政策の現状と、society5.0時代の4K/8K映像やVR・ARなど映像関連分野への影響について考察する。

講演者

総務省 総合通信基盤局 電波部 基幹・衛星移動通信課長
片桐 広逸


プロフィール
旧郵政省入省。2018年4月から現職に着任、5Gを含む移動通信の高度化・普及推進に取り組む。

2020年から携帯電話の速度は100倍、5Gに!

携帯電話の契約数は1億8千万で普及が進んでいる。

携帯電話の通信速度は、現在の第4世代(LTE-advanced)から、第5世代(5G)を2019年末から開始する。

5Gはこれまでの100倍のスピードであるので 、2時間の映画をダウンロードするのにLTEでは5分だったのが、3秒となる。

5Gのメリットは速度だけでなく、定遅延、同時接続がある。

5G化による2030年のイメージ

車は自動運転。超高精細のライブが視聴できる。ドローンが畑の水まきをする。店舗は無人。自動翻訳端末。リアルタイム3次元映像でミーテング。

ラグビーワールドカップで5Gライブデモ

2020年オリンピックで5Gライブを実現させる。

キャリアへの5Gの割り当て基準は人口カバー率

田舎、地方への展開を重視する。10km四方毎に基地局を設ける。カバー率の広い事業者を優遇した。下は割り当てた枠数。

.                 ドコモ AU Softbank 楽天
100MHz   2   2   2    1
400MHz   1        1       1             1

2024年にはカバー率が98%となる予定。これは山の上、離島以外をカバー。

5Gの外国の例

米国は先行するも、光ファイバーはない。2018年シカゴ、ミネアポリスで実施している。

ヨーロッパはIndustory4.0で産業に実装している。地方ではまだ4Gが繋がらない。

中国、韓国は2019年に開始。

5Gの応用分野

超高精細映像コンテンツーテレビ、ライブ

医療

ロボット

重機の遠隔操作

ローカル5G

構内、敷地内の5Gを100MHz帯域で利用。年内に募集する。ドイツではフォルクスワーゲンやボッシュ社が利用している。

4K8K5G市場の将来予測

4K8K5Gの市場は、全世界で現在900億円だが、2023年には175兆円という予測がある。現在はゲーム、エンターテインメントが主流だが、産業、ビジネス、インフラのメインテナンスに利用される。

まとめ

4K8K5Gは映像により可視化を可能にする。

「可視化>人敷>体験>共有>伝承」 の流れを作る可能性を持っている。

関連リンク

4K・8K時代における放送対策 総務省 吉田 眞人