能 藤戸の魅力を探る

公開講座と能鑑賞
2018年4月6日18:30~ 於 銕仙会能楽研修所(青山) 司会 柴田稔

目次

宮本圭造さんによる藤戸の解説

・『藤戸』は、平安時代末期の源平・藤戸の合戦、1184年の話。

・藤戸は、岡山県児島の本土との間の浅い海峡名。現在は埋められ地続き。

・能の修羅ものは、京都が戦乱の場となった源平の合戦の話が多い。

・公家は戦乱をまじかに目撃し、1185年の大地震にも襲われ戦死者の祟りを畏れた。

・平家物語の語本と読本では、能での殺害の有無が異なる。

・1185年に書かれた玉葉では盛綱に恩賞として備前を与えた記録はない

・作者は世阿弥とされていたが、現在は否定され不詳。世阿弥の子の元正の可能性がある。

・天鼓は、藤戸と似たストーリーで、「苦しみの海に。沈むとかや」という珍しい同じ言い回しが共通している。

居囃子鑑賞

・天鼓  シテ 柴田稔

本公演 

能「藤戸」片山九郎右衛門 銕仙会定期公演:宝生能楽堂