能「海士」青翔会







能「海士(あま)」青翔会

2019年3月12日 国立能楽堂

海士を読み解く

あらすじ

母のルーツを尋ねて四国志度浦を訪れた房前大臣の前に、海女が現れる。海女は、大臣を生んだ母の幽霊だった。

母は、房前の父から請願され、海中の龍王に奪われた宝珠を、取り返しに海に潜る。傷を負いつつ宝珠を取り返した母は、子の将来を託しつつ亡くなった。

母を慕う房前は、法要を行う。龍女と化した母は救われ行く身を喜び、華麗に舞う。

追補

海中に落とした宝玉は、玄宗皇帝に嫁いだ藤原不比等の妹からの贈り物。史実にはないというが、先進の中国との深い交流があったことが覗える。

幼い時母と死別した子が、母親を想う愛情が主題。

公演チラシ