公演記録映像でふりかえる 復曲・新作 国立能楽堂 小田幸子

2018年9月12日@国立能楽堂大講義室 講師 小田幸子

能 夢の浮橋 横尾忠則

新作能 新作狂言

新作能よりも、室町時代の作品がよいと思う人が多い。室町時代に形式が完成され、以後の展開は膠着している。

江戸時代は3000くらいの新作能があった。

明治以後、能は300、狂言は140の作品がつくられている。

1916年高浜虚子の能「鉄門」が最初。

現在は国立能楽堂が主導している。

公演記録映像の解説

当願暮頭 能 復曲 1991
先代観世銕之丞の蛇の変身。歌舞伎の早変わり。

晶子乱れ髪 能 新作 1995
コラージュ風で展開が難解。現代語。

夢の浮橋 能 新作 2000
瀬戸内寂聴作、横尾忠則ポスター。
阿闍梨が出家する浮橋の黒髪に妄執。エロス、愛欲が見どころ。

ムツゴロウ 狂言 新作 2000
スーパー狂言第2弾。
梅原猛作、茂山千之丞演出、横尾忠則美術・装束。

王様と恐竜 狂言 新作 2002
スーパー狂言第3弾。
梅原猛作、茂山千之丞演出、横尾忠則美術・装束。
スーパー能は、一回のみ(世阿弥2013)。

名取の老女 能 復曲 2016
小田幸子監修。東日本大震災後、名取で公演し好評。

野馬台の詩 能 新作 2010
小田幸子脚本。安倍仲麻呂の亡霊が吉備真備にとりつく。地震で世界が亡びる。

 狂言 新作 2017
野村萬斎演出。
串刺しの鮎が「アッチッチ」と舞ながら焼かれる。

今後の展開

狭い空間で自由に時間・空間をとび回れる能・狂言の特質を生かし、現代人に受け入れられる作品とする。