能「養老」を読みあう・能の音読・九段修声会







年老いた者にも力を与え、心身を癒やしてくれる、霊水のちから。

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能「養老」を読みあう

2019年7月21日 @九段生涯学習館
講師:小早川修 (シテ方観世流)

能「養老」水波之伝を読みあう

養老ようろう
年老いた者にも力を与え、心身を癒やしてくれる、霊水のちから。それは、孝行息子のおこないに感応した神々からの、天の恩恵であった。

 

養老の滝

日本の滝百選及び養老の滝・菊水泉として名水百選に選定されている滝。菊水泉にも伝わる古今著聞集に記載されている、滝の水がお酒になったという親孝行の伝説「養老孝子伝説」など故事がある。

この地を行幸した元正天皇は『醴泉は、美泉なり。もって老を養うべし。蓋し水の精なればなり。天下に大赦して、霊亀三年を改め養老元年と成すべし』との詔を出し「養老」に改元した。

養老は脇能

養老は脇能(わきのう)の一つ。
脇能は神をシテとする作品で一番目物ともいわれる。
正式には翁の次に演じられ、翁の脇と言う意味から脇能または脇能物と言う。

みんなで読む

前半と後半を、先生と一緒に朗読したあと、説明して頂く。もう一度一緒に朗読する。男女役割を分けて朗読する。最後にロンギを先生が謡ったあと、一緒に謡う。

まとめ

養老の泉は若返りの”薬の水”であり”お酒”のイメージ。
おわりに泉を涌かせた山の女神が、治世を愛でつつ舞う。

菊の水で700年生きた能・菊慈道の中国の話も養老に語られている