観世能楽堂での能楽講座、2020年初回は復曲能「阿古屋松」
令和2年1月31日18:30-20:45@観世能楽堂
宗家 観世清和のあいさつ
「翁」を演ずる機会が最近多い。
「阿古屋松」のお話
渡辺保、松岡心平の対談
老人モノの作品で、能は最近まで演じられなかったが謡はあった。
W:老人(塩釜天神)が若者(実方)に勝つ構図。
M:実方は美男子でナルシスト。加茂神社で舞うとき、水鏡に自分の姿を見て舞うのをやめた。
M:塩釜明神は、言い合いをするも、実方が好き。美貌に憧れている。
塩釜明神(縄文)と実方(弥生)との対決の構図もある。
巨木伝承、永遠の生命力もテーマの一つ。
ワークショップ
観世清和が、「阿古屋松」の一部を地謡付きで舞う。

本公演は3月1日@観世能楽堂
鼎談
K:萬松寺(ばんしょうじ)の阿古耶松を見に行ったことがある。寺で歓待されそばをご馳走になり新幹線に乗り遅れた。
阿古屋松
K:6月21日に独演5番能を舞う。観世太夫の習わしで、今回復活する。梅若玄祥は2日がかりで10番舞ったこともある。
5番能@観世能楽堂
阿古屋松
「阿古屋松」は、観世流宗家に伝わる世阿弥の自筆脚本11作品の中で唯一上演記録がない。1427年(応永34)作とされる自筆脚本を基に復曲し、2012年国立能楽堂で約580年ぶりに上演した。
山形市千歳山萬松寺
あらすじ
平安中期の歌人・藤原実方(ワキ)は陸奥に左遷される。道すがら老いた木こり(前シテ)に、出羽の歌枕でもある「阿古屋松」のありかを尋ねる。木こりは尊大な物言いをする実方に素直に答えず、売り言葉に買い言葉のやりとりをする。
木こりの正体は、近くに住む塩竈明神(後シテ)で、ついには実方と交歓し、阿古屋松のめでたさを讃(たた)えて舞い興ずる。
阿古屋松は、山形市千歳山にある萬松寺(ばんしょうじ)の阿古耶松が題材とされている。