「上海の芥川龍之介」ストレンジャーNHKスペシャルドラマ

松田龍平の芥川龍之介が上海特派員として政治家や革命家にインタビューをして回る

「上海の芥川龍之介」とは

NHKスペシャルドラマ 2020年11月22日 0:50-2:03

作 – 渡辺あや
原案 – 芥川龍之介『上海游記』『アグニの神』ほか

「上海の芥川龍之介」キャスト

芥川龍之介〈29〉 松田龍平
村田孜郎(しろう) 岡部たかし 現地の案内役
秀しげ子 中村ゆり 龍之介の愛人。
芥川文  奈緒 龍之介の妻。

上海・妓楼の人々
林黛玉  徐玉蘭 妓女。
玉蘭 胡子玫 妓女。
ルールー 薛薛 男娼。

上海・知識人たち
章炳麟(へいりん)  任洛敏 革命家。孫文のかつての同志。
鄭孝胥(こうしょ) 邱必昌 清の遺臣。のちの満州国国務院総理。
李人傑 金世佳 のちの中国共産党設立メンバー。本名、李漢俊。

芥川儔 泉晶子
愛春  高薇
時鴻 鄭艶艶
秦楼  張鑫怡
緑牡丹  馬鑫
余社長 張春祥
鄭垂 張帥

「上海の芥川龍之介」あらすじ

1921(大正10)年、芥川龍之介(松田龍平)は大阪毎日新聞の特派員として、旅行記を書くため上海に4か月間派遣された。子どものころから「西遊記」などの古典に親しんだ芥川にとって、そこは憧れの理想郷だった。

馬車に乗ると壁に衝突した。建物はレンガ造りの3階建て。

当時はすでに流行作家として名を成していて現地で歓迎される。

愛人から逃げたかった。愛人は芥川にそっくりの赤ん坊を自宅に見せに来る。

2階の窓に少女の姿が見える。「アグニの神」の原稿。部屋に行くと老婆しかいない。

路上で強欲な老婆にバラの花束を買わされる。

3日目に肋膜炎となり入院する。退院に3週間を要した。

軍隊経験がある村田(岡部たかし)が市内を案内する。

芝居を見る。鳴り物が騒々しく、客は騒がしい。人気歌手・緑牡丹が歌う。

緑牡丹に花を届ける。

政治家・章炳麟に会う。壁に鰐が飾られている。西欧諸国や日本が上海を支配し、民衆は貧困にあえいでいる。復興の手段を訊くと「民は極端に走るのを嫌う」と答える。

南国の美人に囲まれ食事 
愛春 時鸛 秦楼 玉蘭

女のどこがいいと訊かれ?「耳が美しい」と答える。男娼・ルールー(薛薛)が占いをする。「悩ませている女は身を引いてくれるか」を占ってもらう。

アグニの神に訊き、ルールーは「いや別れない」と占う。「彼女を死ぬまで愛している。決して」と言って笑う。「悪ふざけだ」と言い、詫びにタバコ代を買わせに行く。

遊郭に行くと、指名した玉欄(胡子玫)でなく主が挨拶にきて、その後玉蘭が来る。ベッドの上で交わる。

女占い師と複数の女の顔が重なる。ルールーは翌朝タバコを渡し、タバコを買うのが遅れた理由を筆談する。チップを渡す。ルールーは聾唖者だったが字を書ける。

街を歩き、「中国の乞食はロマチックなものである」と呟く。

清国の遺臣・鄭孝胥(ていこうしょ)の屋敷に行く。「今の中国は絶望的だ。英雄を待つしかない」と答えられる。タバコに火をつけてくれる。

罪悪
買淫婦は「サイゴ(さあいこう)」という。アヘンは公然と吸われている。
ルール―に筆談で本を貸す約束。アヘンを吸うなと伝える。童話「アグニの神」を執筆する。
(妄想:ルールーを監禁している占い師から逃がそうとする。)

観光地よりも人間に興味がある。

湖南の扇
情熱的。玉蘭は恋人が処刑されたところに溜まった血にビスケットを浸し仲間と食べた。

湖南の女子師範学校では鉛筆でなく毛筆を使っている。鉛筆は日本製だから使わない。寄宿舎は日本兵が強姦したので入れさせてもらえない。校長は桃太郎を憎む。「桃太郎がしたことは侵略でなかったのか?」と言う。

労働運動潰しで警官が武力でデモ隊を制圧している。眠れないので村田に睡眠薬を頼む。

民族解放運動をする李人傑に会う。東京帝大で学び芥川の愛読者。日本では考えない政治のことばかり考えている。混乱している政治。国民は学ぶこと、考えることを放棄している。どうするつもりだ?社会改革が必要だ。プロパガンダしか手段はない。種は手にあり。

ルール―は死んだ労働運動に加わり殴り殺された。玉蘭は、ルール―の血を浸したビスケットを差し出し仲間と食べる。

いつかこの国は必ず起き上がるのだろう。芝居の鳴り物が心地よく思えるようになった。俳優の緑牡丹に花束を贈る。

毛沢東ら13人が上海で集まり第1回共産党大会が開かれる。

芥川龍之介は6年後の昭和2年に自ら命を絶つ。その時、中国の布で仕立てた浴衣を着ていた。

NHK+で11月29日(日)2:03まで配信

https://plus.nhk.jp/watch/ch/g1

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上海遊記