「日本書紀」NHK歴史秘話ヒストリア国譲りは大和政権の国土統一







日本書紀の神話の真相。

日本の正史「日本書紀」に込められた狙い。

[NHK総合] 11月25日(水) 後10:30
歴史秘話ヒストリア「日本誕生 知られざる物語 日本書紀1300年」

弥生~古墳時代に栄えていた出雲地方

日本書紀
1300年前に書かれた「日本書紀」は藤原不比等が編纂した。神代から持統天皇(697)までの歴史書。

スサノオの子孫が守るヤマタノオロチの骨!

日本書紀では国土を造ったスサノオノミコト。スサノオが出雲で退治したヤマトノオロチの骨が今でも残されている!?

ヤマトノオロチは水害の比喩とも言われている

国譲りは大和王権への服従

日本書紀では、アマテラス(ヤマト政権)が使者・タケミカヅチノミコトを送り、オオクニヌシに出雲地方を譲れと要請した、“国譲り神話”がある。

出雲大社は巨大建造物だった

オオクニヌシは土地と引き換えに出雲大社の建造を要求した。

出雲大社は最古の神社、大国主命がまつられている。創建したときは高さ48mだった。2000年に3本束ねた直径は約3メートルの柱が発見された。

出雲地方の弥生時代の遺跡から大陸で作られた勾玉、青銅器が出土している。

海流により大陸との交易で栄えた豊かな国だった。

古墳が語る

出雲地方の弥生後期(1~3世紀)の古墳は四隅突出型墳丘墓(よすみとっしゅつがたふんきゅうぼ)だった。

中国地方、北陸地方まで四隅突出型墳丘墓は造られた。

しかし3世紀半ば以後は、ヤマト王権の前方後円墳に変わった。

ヤマト王権の前方後円墳からは、中国の後漢代に作られた鏡が発見された。この鏡は弥生時代後期~古墳時代に中国から日本にもたらされたものだった。

画文帯神獣鏡 奈良県桜井市 ホケノ山古墳出土 古墳時代・3世紀

前方後円墳は天皇と豪族と大きさは変わらない。豪族の権力が高いことが分かり、各地に豪族が割拠していた。

藤原不比等の改革

645年大化の改新で、蘇我入鹿を暗殺し天皇を中心とする方向性が見えた。しかし天皇を中心とする体制は一枚岩でなかった。

中央集権国家をつくるには、唐を見習った「法律、都、歴史書」の整備が必要だった。

法律・都の整備

中臣鎌足の息子・藤原不比等は渡来人から教育を受けていたエリートだった。

701年、大宝律令を作り法律を整備した。

710年、唐の長安を模範とした平城京を完成させた。孫が生まれ後の聖武天皇となる。

日本書紀の編纂

晩年に歴史書「日本書紀」の作成に当たった。中国語を書ける中国人がいなくなり日本人に書かせたため日本書紀には漢字に間違いがある。
720年に日本書紀が完成した。完成の3カ月後63才で不比等は亡くなる。

不比等は春日大社を営造した。春日大社にはオオクニヌシに神譲りを迫った神・タケミカヅチノミコト(武甕槌命)を祭った。
国が天皇中心に統一されることを託した。

まとめ

藤原不比等は日本書紀を編纂した。
日本書紀では、ヤマト政権(後の天皇中心国家)が出雲地方を併合した経緯を、「国譲り」神話とした。

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