大河ドラマ「逆賊の幕臣」
幕臣・小栗忠順(松坂桃李)は、「江戸無血開城の英雄」として名を残す。
NHK総合 大河ドラマ 日曜 20:00 2027年1月 ~
脚本:安達奈緒子
逆賊の幕臣 あらすじ
万延元(1860)年。小栗忠順(松坂桃李)は、日本初の遣米使節団の中核として米艦ポーハタン号に迎えられ、大海原に乗り出す栄誉を得ていた。一方、日本の軍艦として随行する咸臨丸の勝海舟(大沢たかお)は、体調不良で船室から出ることができず、米軍士官に指揮権を譲渡するという屈辱に震えていた。
だが後世、偉業として語り継がれているのは「咸臨丸」の方だ。なぜなら小栗は、明治新政府に「逆賊」と見なされ、歴史の闇に葬られたからである。
小栗を最初に取り立てたのは、大老・井伊直弼だった。黒船来航により日本が世界経済の渦に巻き込まれ混乱が増す中、武士には珍しく金勘定や数字に強く、上役にも直言する小栗に目をつけたのだ。小栗は遣米使節として西洋文明を目の当たりにし、外国に飲み込まれない近代国家づくりを急ごうと決意する。
しかし、それは容易なことではなかった。井伊の暗殺、朝廷による開国拒否、生麦事件など攘夷(じょうい)事件の続発。そしてその賠償金や、皇女・和宮の降嫁(こうか)、将軍の上洛(じょうらく)、長州征討(せいとう)などが、財政の逼迫(ひっぱく)に拍車をかける。更に西郷隆盛ら薩長の志士たちや島津家など大大名が幕政に干渉し、インフレや格差に苦しむ民衆は暴動を起こす。そんな中で、列強が軍事力を背景に国の独立を脅かしてくる。
小栗は財政・外交・軍事を預かる要職を歴任しながら、侵略の危機と国内の分断を食い止めようと奔走する。やがて起死回生の策としてフランスから支援を取り付け、改革の加速を狙うが、協調していたはずの将軍・徳川慶喜の本心が徐々に見えなくなっていく。そんななか勝は、薩長やイギリスとも気脈を通じながら、独自の近代化路線を構想していた。
片や堅物のエリート、片や人たらしの叩き上げ。何もかも対照的な小栗と勝だが、二人とも開明派で幕府内では疎(うと)まれながら、事態が窮(きゅう)すると結局は頼られ、利用された。また、やるべきことをやればやるほど敵を増やし、命さえ狙われるところもやけに似ていた。
自分にない才を互いに見て取り、対立しながらも一目置き合っていた二人。だが、幕府を「改良」して人々を束ねる「仕組み」を作りたい小栗と、幕府を「解体」してでも実力ある「個人」を活躍させたい勝、その運命は大きく分かれていく。
逆賊の幕臣 出演者
松坂桃李
小栗忠順 役
<主演・小栗忠順(おぐり ただまさ) 役 松坂桃李さん コメント>
この仕事を始めて間もない頃、「GOEMON」という映画で大沢さんの霧隠才蔵を観て、あまりのかっこよさに痺れて動けなかったのを、今でも思い出します。
今回、勝海舟役として大沢さんのお名前を聞いた時には嬉しくて心躍りました。
小栗にとって、同志でありライバル的な存在でもある勝海舟を、どのように見せてくださるのか、今から楽しみで仕方ありません。お互いの存在や考えを感じつつ演じていければと思っています。
大沢さんと共に「逆賊の幕臣」を創り上げていけることを誇りに思います。
大沢たかお
勝海舟 役
<大沢たかおさん コメント>
この度、2027年大河ドラマ「逆賊の幕臣」にて、勝海舟を演じさせていただくことになりました。
本作は、これまで“維新の英雄たちの物語”として語られることが多かった幕末の歴史を、“逆賊”と呼ばれた幕府の人々の視点から描く作品です。
勝海舟は、小栗忠順らと共に歴史の変革期に諸外国や倒幕派と真正面から向き合い、日本の未来を見つめ行動した人物でした。
激動の時代に、何を信じ、どう未来へ希望の橋をかけるのか。
その問いは、今を生きる私たちにも通じるのではないかと感じています。
海舟が抱き続けた信念と向き合い、心を込めて演じていきたいと思います。





















