NHK朝ドラ「風、薫る」とは
見上愛は明治の日本で初めての看護婦養成所で学び、トレインドナース(正規に訓練された看護師)になる。
NHK総合 朝ドラ 8:00、12:45 2026年4月~
原案:田中ひかる
脚本:吉澤智子
朝ドラ「風、薫る」キャスト 相関図

第1話 あらすじ ネタバレ キャスト
明治18(1885)年、日本で初めて看護婦の養成所が誕生したのを皮切りに、次々と養成所が生まれた。そのうちの1つに、物語の主人公・一ノ瀬りん(見上愛)と大家直美は運命に誘われるように入所する。不運が重なり若くしてシングルマザーになった、りん。生まれてすぐ親に捨てられ、教会で保護されて育った直美。養成所に集った同級生たちは、それぞれに複雑な事情を抱えていた。手探りではじまった看護教育を受けながら、彼女たちは「看護とは何か?」「患者と向き合うとはどういうことか?」ということに向き合っていく。
りんと直美は、鹿鳴館の華といわれた大山捨松(おおやま すてまつ)や明六社にも所属した商人・清水卯三郎(しみず うさぶろう)らと出会い、明治の新しい風を感じながら、強き者と弱き者が混在する“社会”を知り、刻々と変わり続けていく社会の中で“自分らしく幸せに生きること”を模索していく。
養成所卒業後、二人は同じ大学病院でトレインドナースとしてデビュー。まだ理解を得られていない看護の仕事を確立するために奮闘の日々を送っていたが、りんは程なくして職場を追われることに。一方、アメリカ留学を夢見る直美は渡航直前に思わぬできごとに巻き込まれ・・・。
やがて、コレラや赤痢などさまざまな疫病が全国的に猛威をふるい始める。一度は離れ離れになった二人だったが、再び手を取り、疫病という大敵に立ち向かっていく。
※実在の人物である大関和(1858-1932)と鈴木雅(1857‐1940)がモデル。2人は、1886年に桜井女学校の看護婦養成所に第1期生として入学し、卒業後は帝国大学医科大学第が一医院でトレインドナースになる。
出演者、役柄プロフィール
見上愛
<プロフィール>
2000年生まれ。東京都出身。2019年俳優デビュー。2021年、よるドラ「きれいのくに」(NHK)で容姿にコンプレックスを持つ高校生役を演じ、注目を浴びる。同年、映画「衝動」で初主演を果たし、2022年ドラマイズム「liar」(MBS)でテレビドラマ初主演。2024年は、大河ドラマ「光る君へ」(NHK)で藤原道長の娘・藤原彰子を演じ、大きな反響を得たほか、主演を務めた映画「不死身ラヴァーズ」も公開された。近年の主な出演作に、Netflixシリーズ「恋愛バトルロワイヤル」、ドラマ「マイダイアリー」(ABCテレビ)、「119エマージェンシーコール」(フジテレビ)、ほか多数。
<役柄:一ノ瀬りん>
栃木県那須地域の山すその町で、元家老の家に長女として生まれる。物心ついた頃には一家は帰農していて、細やかではあるが不自由のない暮らしに幸せを感じていた。しかしある日、コレラが町でまん延し、りんの人生の歯車が狂い始める―。「己の良心に恥じないか」が判断基準。育ちは良いが天真らんまんで視野が狭くなりがち。いざという時に潔く思い切った行動力がある。生活のためにナースになるが、やがてナースの地位向上、病人が病を抱えながら、ありのまま生きられる世の中を見るのが夢らしきものになっていく。

上坂樹里
<プロフィール>
2005年生まれ。神奈川県出身。2021年「ミスセブンティーン2021」でSeventeen専属モデルとなり、俳優デビューを果たす。2022年「ヒロイン誕生!ドラマチックなオンナたち」(NHK)で北林谷栄の壮絶な人生を演じ、注目を浴びる。2023年、「生理のおじさんとその娘」でオーディションからヒロインに抜てきされ、大きな反響を得たほか、2025年日曜劇場「御上先生」(TBSテレビ)でレギュラー生徒・東雲温役を演じ、最も注目を集める若手俳優のひとり。
<役柄:大家直美>
生後まもなく母親によって捨てられ、物心がついた頃にはキリスト教の牧師に育てられていた。その後、教会を転々としてきたので「家族」と呼べる存在はいない。幼い頃から何も悪いことをしていないのに貧しく恵まれない人に多く接して来たため、神も人も心から信じきれないところがある。
直美にとって信じられるのは自分の力と運。恥などいくらかいてもかまわない。プライドなど役に立たない暮らしだったため、目的のためには多少のうそやズルをもいとわない柔軟さとしたたかさがある。
りんの母/一ノ瀬美津(いちのせ・みつ)
水野美紀
那須にあった小藩の旧藩主の一族として生まれた。農家になり、明治を迎えても気位の高さは失っておらず、いざという時には自らなぎなたを振るう豪胆をもつ。一方で新しい物好きな一面も。
<水野美紀さん コメント>
今回の出演、とてもうれしく思います。大きな変化の中にある時代をたくましく生きる人物を演じる事で得られるものはとても大きいと感じています。現代からの視点で見れば、「風、薫る」で描かれる明治時代は、物理的にはとても不便で、社会的な抑圧もとても強くて精神的にも辛い事が多い。
だけど渦中の人物たちにはそれが当たり前で、目の前の苦難を一つひとつ、歯を食いしばって乗り越えていくしかない。だけどそれが不幸で現代を生きる我々は幸せかと言えば、全く言い切れない。
生きる力とは何か、幸せとは何か、切実に己に問いかけながら、脚本を読み進めています。役の悲しみ、苦しみ、喪失、迷い、怒りを噛み締めながら、そんな中にでも訪れる幸せな一瞬一瞬、笑い合える瞬間の喜びを一つも取りこぼさないよう、視聴者の皆さんに届けたいと思っています。
りんの妹/一ノ瀬安(いちのせ・やす)
早坂美海
りんの2才下の妹。やがては良家に嫁ぎたいと思っている。家族の動向を冷静に見ている。
<早坂美海さん コメント>
今回「風、薫る」という作品に参加できることを心から光栄に思います。私が演じる一ノ瀬安は、家族を明るく照らす存在でありながら、まだ幼さや繊細さも残る女の子です。小さいころから憧れていた朝ドラの世界に、自分が飛び込めることが夢のようで、ドキドキとワクワクでいっぱいです。
画面の向こうのみなさんにも、吹き抜ける風のように、この物語が届きますように。
一瞬一瞬を大切に、精いっぱい演じさせていただきます。
一ノ瀬家の元陪臣(ばいしん)/中村義正(なかむら・よしまさ)
小林隆
りんの父・信右衛門に仕えていた元陪臣。明治時代になり、一ノ瀬家からは暇を出されたのち、栃木県の役人となる。一ノ瀬家には足しげく通い続けている。
<小林隆さん コメント>
7年ぶり3度目の朝ドラ出演を控え、胸が高鳴っております。演ずる「中村義正」は近隣では珍しくいち早く洋装を取り入れた人物である一方、言葉遣いは語尾に「ござる」が未だに残る “新しい時代・旧い時代、どっちの人間なんだ!?”とツッコミを入れたくなる人。そんな人間像をイキイキと演じることができるよう、スタッフやキャストの皆さんとともに明るく楽しい現場にしたいと思っております。
撮影開始が待ち遠しくて仕方ありません。
りんの幼なじみ/竹内虎太郎(たけうち・こたろう)
小林虎之介
りんと同じ村の生まれで、元足軽だった竹内家の長男。りんとは幼いころから気を許せる仲ではあるが、育ちの格差を痛感している。
<小林虎之介さん コメント>
虎太郎は、心から純粋な男の子で、自分より相手を優先する優しさを持っています。それ故に自分の気持ちにブレーキを踏んでしまうことも多く、気付いたときには取り残されていたり。
そんな虎太郎が朝ドラの中でどういう人生を送っていくのか、いちばん近いところで見守っていけたらなと思います。
虎太郎の父/竹内之宣(たけうち・ゆきのぶ)
つぶやきシロー
元足軽で明治時代になって農家に。今でも一ノ瀬家に対しては恭しく接する癖が抜けない。
<つぶやきシローさん コメント>
すでにセリフは入っています。どうせ一言二言だろって、量の問題ではないのです。
美味しい唐揚げは、2度揚げするといいます。ですので、私も一回忘れて、もう1度セリフを入れ直します。何の不安もございませんが、唯一栃木なまりが不安なので、方言指導を誰よりもみっちり受けたいと思います。
虎太郎の母/竹内栄(たけうち・さかえ)
岩瀬顕子
竹内家を支えるパワフルな母親。いざという時に頼りになる存在。
<岩瀬顕子さん コメント>
多くの方に長年親しまれてきた朝ドラに出演できることを、心から光栄に思います。今回は私の故郷・栃木県での撮影、そして慣れ親しんだ栃木ことばで演じられることに、特別な喜びを感じています。地元の美しい自然や人々の温もりに包まれながら、視聴者の皆さまの心に深く響く作品となるよう、心を込めて演じさせていただきます。栃木の魅力とともに、この物語を全国へお届けできるのがとても楽しみです。
りんの縁談相手/奥田亀吉(おくだ・かめきち)
三浦貴大
りんが住む村の隣町で明治時代になって運送業をはじめ、一代で財を成した。老舗の店主たちからは冷ややかな目で見られている。
<三浦貴大さん コメント>
亀吉役で参加させていただくことになり、大変うれしく思います。物語の序盤からりんを取り巻く一人として重要な役ですのでプレッシャーも感じています。それと同時に、亀吉という人物の内面を、脚本にない部分まで作り演じていくことは楽しみでもあります。現代から見れば、時代設定的に価値観がかなり違うので苦労するとは思いますが、視聴者の皆様に楽しんでいただけるように、全力で演じていきます。
亀吉の母/奥田貞(おくだ・さだ)
根岸季衣
亀吉と二人三脚で奥田屋を大きくしてきた自負がある。周囲からの成金扱いに嫌気がさしており、家柄を手に入れたいと一ノ瀬家に縁談を申し入れる。
<根岸季衣さん コメント>
私の母は現在95歳で健在で、自分の身の回りだけでなく週末には2世帯住宅の孫夫婦の昼食を作ったりと、元気いっぱいに過ごしてくれています。週1回通っているケアセンターではいくつか並んでいるテレビが一斉に朝ドラを放送しているらしく、私が「今度、朝ドラ出るよ」と伝えたら、「今から放送を楽しみにしています。これ以上の親孝行はない」と私も出演できるのが、ありがたくうれしいです。
うなぎ店の女将
大島美幸
<大島美幸さん コメント>
小さい頃から、家族で夢中になって見ていた朝ドラに出演させていただけるなんて、夢のようです。
天国のじいちゃん、ばあちゃんが泣いて喜びます。しかも生まれ育った、“大田原”が舞台。大田原の「ふるさと大使」でもあるので、全力でやらせていただきますし、全力で宣伝させていただきます。
大田原市民の皆さんの喜ぶ顔が見られるのが、今から楽しみです。水がきれいで米がうまい大田原!
全国の視聴者の皆さま、是非“大田原”に遊びに来てください!
和菓子店の女将
義達祐未
<義達祐未さん コメント>
出演のオファーをいただいたとき、人生とはなんと予想外なのだろうと思いました。10年ぶりの朝ドラ出演、戸惑いながらもワクワクしています。時代や運命に振り回されながらも目の前のことに真剣に対峙して、そこから目指すべき道を見出していく。この題材は、今を生きる私たちにも多くを語りかけるものでしょう。今回は、疫病の時代を生き抜く主人公の人生の分岐点、大切な1シーンに立ち会わせていただきます。感謝しながら精一杯向き合いたいと思います。
柴田屋・松永屋
たくや・かずや(ザ・たっち)
<たくやさん コメント>
「え?本当ですか?双子の登場人物いるんですか?」最初にこの出演依頼をいただいたときのリアクションです!完全に見る専門だと思っていた連続テレビ小説に出ることができるなんて!
しかも地元栃木県が舞台のドラマに出演できることへの驚きと緊張とうれしさで胸がいっぱいです。とりあえず、父や祖父の話し方を思い浮かべて、栃木なまりを完璧にするところから役作りをしていこうと思います。あ!僕らが双子役かどうかは見てのお楽しみです。笑
<かずやさん コメント>
まさか僕たちが連続テレビ小説に出演できるなんて、ちょっと!ちょっとちょっと!!ビックリです。朝ドラ大好き双子の僕たちは仕事に向かいながらその日の朝ドラの会話で盛り上がっています。
今回の「風、薫る」は主人公が栃木出身で僕たちと同郷なので大注目していました!演技経験は少ないですが、自分たちの個性を出しながら舞台となる明治時代の風景になじめるようにがんばります。出演しながら主人公たちの生き様を全力で応援したいと思います。
直美を見守る牧師/吉江善作(よしえ・ぜんさく)
原田泰造
キリスト教の牧師で4年前に直美を引き取って以来、直美をそっと見守ってきた。自立したい直美の意思を尊重して別々に暮らしているが、常に直美のことは気にかけている。
<原田泰造さん コメント>
まさか自分に牧師の役がくるなんて想像したこともありませんでした。
吉江は、誠実ながらも少し頼り甲斐のない真面目な印象で、無償の愛を持っている人だと思います。
そんな吉江を演じられるのが今からすごく楽しみです。
吉江のセリフを通して、誰かの心が軽くなる瞬間があったらなぁと思います。
直美役の上坂さんとは前に親子役で共演したことがあるので、今回また一緒にできてうれしいです。
朝のひと時、ぜひ一緒に温まりましょう!
りんの父/一ノ瀬信右衛門(いちのせ・しんえもん)
北村一輝
那須地域にあった小藩の元家老。明治維新前に家老職を辞して農家になり、役人への誘いがあっても断り続けている。穏やかな性格で、りんと安に「自分で考えること」を教えてきた。
<北村一輝さん コメント>
親という存在、その価値観や考え方は、想像以上に子どもの人生に大きな影響を与えるものだと、日々感じております。りんというすばらしい娘が、明治の激動の時代を強く生き抜いていけるよう、セリフを超えた何かを届けられたらと思っております。そして本作が皆さまの心に深く届くよう、誠実に作品と向き合ってまいります。